PM試験 科目B-2(午後Ⅱ)

PM試験 科目B-2(午後Ⅱ)の模範解答の使い方

模範解答は覚えるための完成品ではなく、論文の設計を学ぶための材料です。自分のプロジェクト経験に置き換え、判断の根拠まで書ける形に変えましょう。

丸写しだけでは本番の力にならない理由

模範解答を読むと、設問に対する構成や具体性の水準をつかめます。一方で、文章をそのまま覚えても、本番の問題文と自分の経験が変われば使えません。科目B-2(午後Ⅱ)で必要なのは、問われたことを読み取り、自分の経験からPMとしての判断と行動を組み立てる力です。

模範解答は、次の観点を観察するために使います。

内容を暗記する代わりに、この設計を自分の題材へ移します。

まず「型」だけを取り出す

模範解答を読んだら、各段落を一文で要約します。例えば、設問イなら「課題の発生」「影響の確認」「対応方針を選んだ理由」「関係者との調整」「実施後の確認」のように並べます。

この段階では、業種、製品名、数字、登場人物を自分の経験に置き換えません。先に、何をどの順序で説明しているかを把握します。型と事実を一度に真似しようとすると、もっともらしいが自分の経験ではない文章になりやすいためです。

自分の経験へ一つずつ置き換える

次に、取り出した型の各項目に、自分の経験の事実を対応させます。置き換えられない項目は創作せず、別の行動や判断に組み替えます。

模範解答で見る要素 自分の経験へ置き換える問い
プロジェクトの制約 自分の案件では、何が難しかったか
課題の影響 目標と実績の間に、どんな差があったか
判断の根拠 なぜその対応を優先したか
PMの行動 誰と何を決め、どう確認したか
結果の評価 何を基準に効果や残課題を判断したか

例えば「関係者と調整した」という文章は、そのまま使わず、相手、目的、判断材料、合意した内容まで補います。自分の事実に直すほど、題意に応じて書き換えられる論文になります。

比較して、足りない要素を見つける

書き換えた答案と模範解答を横に並べ、文章の上手さではなく、要素の有無を比べます。

  1. 設問で問われた要素に、全て答えているか
  2. 課題に、判断の理由が続いているか
  3. 判断に、PM自身の具体的な行動が続いているか
  4. 行動に、結果または評価が続いているか

自分の答案だけに不足があれば、模範解答の表現を借りるのではなく、自分の経験で説明できる事実を追加します。説明できない部分があるなら、題材の選択や構成から見直します。

添削は「違いを直す」ために使う

模範解答を読んだあとに添削を使うと、自分では気付きにくい抽象表現や設問とのずれを確認できます。添削結果では、点数だけでなく、次の順で見直します。

  1. 設問への回答漏れ
  2. 判断根拠やPMとしての行動の不足
  3. 規模・期間・関係者などの具体性
  4. 字数、表現、誤字

この順番で直すと、模範解答に似せる練習から、自分の経験で合格水準の論文を組み立てる練習へ進めます。